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仕掛品とはどういう意味?勘定科目や仕訳例も紹介!

企業の会計では、日常的には聞きなれない様々な言葉が使われます。

「仕掛品」も、企業会計ではよく使われる言葉の一つです。


なかには、「仕掛品を会計でどのように計上したら良いのかわからない」という人もいるのではないでしょうか。

間違った方法で計上すると、税務調査で追徴課税が科せられる可能性もあります。

そこでこの記事では、仕掛品の勘定科目や計算方法について解説しました。


状況に応じた仕掛品の仕訳例も紹介しているので、仕分けの参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 仕掛品とは
  2. 仕掛品を計上するときのポイント
  3. 仕掛品の計算方法
  4. 仕掛品の仕訳例
  5. まとめ


仕掛品とは


仕掛品は製造途中の製品を指す言葉で、「しかかりひん」と読みます。
製造には取り掛かっているけれど、未完成の製品のことで、「仕掛かっている品物」「やりかかっている品物」という意味です。


製品の製造に必要な材料費や労務費、減価償却費などは、一度仕掛品として計上しなくてはいけません。

仕掛品が多いと、管理するための労務費用がかさみ、実地棚卸作業にかかる手間も増え、売上低下の原因となります。

スケジュール通りに製品が製造されているか、材料の投入は少なくないかといった見直しも必要になるでしょう。


生産性を高めるためにも、仕掛品の管理が重要になります。


半製品・原材料・製品との違い

仕掛品と、原材料・半製品・製品との違いも確認しておきましょう。

原材料・仕掛品・半製品・製品というのは、製造工程においてどの段階であるかによって呼び方が変わります。


缶詰でたとえるなら、原材料とは、缶詰の原料となる加工前の金属や食品です。

原材料に何らかの加工を加えた段階で、それは仕掛品となります。


仕掛品と間違えやすいのが半製品です。

半製品は、製造途中であっても販売できる状態の製品を指します。

缶詰であれば、加工済の食品が缶に密封されているけど、ラベルは貼られていないという状態が半製品です。

ラベルが貼られていないので完成品ではないが、商品としての形はできあがっているということです。


ラベル貼りまで終わって出荷できる状態になったものが完成した製品となります。


棚卸資産として貸借対照表に記載するときは、現金化しやすい順に並べるのが一般的です。

それを踏まえて原材料・仕掛品・半製品・製品を並べるのであれば、「製品・原材料・半製品・仕掛品」という順序になります。


仕掛品を計上するときのポイント


仕掛品を計上するときは以下の2点に気を付けましょう。


  • 計上のタイミング
  • 仕掛品の勘定科目


それぞれのポイントについて解説します。


計上のタイミング

仕掛品を計上するタイミングとして一般的なのは、出納帳などの帳簿作成する時です。

棚卸資産を整理して帳簿を作成するタイミングで仕掛品を計上すれば、まず問題ないでしょう。


仕掛品の計上がいい加減になると、その後の売り上げや利益の管理もあいまいになります。

仕掛品の実態を正しく管理するためにも、毎月決まった時期に仕掛品の計上を行うことが大切です。


仕掛品の勘定科目

仕掛品は、勘定科目を棚卸資産として計上します。

仕掛品を費用に計上するのは間違いです。


その段階では経費だけが掛かっている仕掛品ですが、製品として完成すれば、それは売上になります。

将来的には売上になる仕掛品は、流動資産に該当するため、費用には計上できないのです。

税務調査で指摘されると、追徴課税を支払わなくてはならない可能性もあるので注意が必要です。

仕掛品の勘定科目は、棚卸資産とすることを覚えておきましょう。


仕掛品の計算方法


仕掛品の計算方法には、先入れ先出し法・平均法・後入先出法などがあります。

各計算方法の特徴とともに、どのように計算するのか見ていきましょう。


先入先出法

先入先出法は、月初めに残っていた仕掛品を完成させてから、当月分の原材料を投入するという考え方の計算方法です。

具体的には、以下の計算方法で算出します。


【直接材料費の計算方法】

当月分の直接材料費/(完成品数量-月初仕掛品数量+月末仕掛品数量×月末仕掛品数量


【加工費の計算方法】

当月の加工費/(完成品数量-月初仕掛品完成品換算量-月末仕掛品完成品換算量)×月末仕掛品完成品換算量


加工費の計算に使われる、月初仕掛品完成品換算量や月末仕掛品完成品換算量は、次の計算式で算出します。


【月初仕掛品完成品換算量】

月初仕掛品数量×加工進捗度


【月末仕掛品完成品換算量】

月末仕掛品数量×加工進捗度


加工進捗度は、仕掛品の完成度合いをパーセンテージで表します。


平均法

平均法は、月初めに残っていた仕掛品と当月の投入分を合わせて、平均的に生産を進めるという考え方の計算方法です。

計算式がシンプルなのがメリットですが、先入先出法のように月途中の原価を把握するのが難しくなります。

平均法による原価の計算は、以下の方法で算出します。


【直接材料費の計算方法】

(月初仕掛品原価+当月製造費用【共に直接材料費】)/(完成品数量+月末仕掛品数量)×月末仕掛品数量


【加工費の計算方法】

(月初仕掛品原価+当月製造費用【共に加工費】)/(完成品数量+月末仕掛品完成品換算量)×月末仕掛品完成品換算量


後入先出法

後入先出法は、当月に投入した分から先に使い、余裕があれば残っていた仕掛品を完成させるという考え方に基づく計算方法です。


物価の変動に影響されない計算方法ですが、生産状況によって計算式が変わるため、単純な計算式に当てはめた算出ができません。

当月の投入分が残ると、さらに計算は複雑になります。

月初めに残っていた仕掛品にまで着手できれば、ある程度計算しやすくなるでしょう。


仕掛品の仕訳例


仕掛け品の仕訳は、様々な状況に応じて変わるものです。

ここでは仕掛品の仕訳をする時に、よくある事例をまとめました。


製造のために原材料を出庫した場合

製品を製造するために、原材料を50万円出庫した場合の仕訳は以下の通りです。



借方
貸方
仕掛品
500,000円
原材料
500,000円


製品製造のために原材料を出庫する場合は、仕掛品として処理しましょう。


製造に必要な労務費・製造経費を費消した場合

製品を製造するために労務費200万円、製造経費50万円を費消した場合の仕訳は以下の通りです。


借方
貸方
仕掛品
2,500,000円
労務費
2,000,000円
製造経費
500,000円


仕掛品の材料費や労務費、製造経費も含めて原価計算を行います。


製品が完成した場合

製造原価が200万円の製品が完成して、仕掛品から製品に振り替える場合の仕訳は以下の通りです。

借方
貸方
製品
2,000,000円
仕掛品
2,000,000円


受注制作のソフトウェアを3年後に引き渡した場合

受注制作のソフトウェアを、3年後に引き渡した場合の仕訳は以下の通りです。

なお工事収益総額は20万円、工事原価総額は15万円とします。


【初年度の原価発生額3万円を仕掛品として計上】

借方
貸方
仕掛品
30,000円
現金預金
30,000円


【2年度の原価発生額7万5千円を仕掛品として計上】

借方
貸方
仕掛品
75,000円
現金預金
75,000円


【3年度の原価発生額4万5千円を仕掛品として計上】

借方
貸方
仕掛品
45,000円
現金預金
45,000円


【製品の完成後、製品を引き渡して、売上高・売上原価に計上】

借方
貸方
工事未収入金
200,000円
売上高
200,000円
売上原価
150,000円
仕掛品
150,000円


製品引き渡し時の売上高は、工事収益総額の20万円、売上原価は初年度から3年度までに仕掛品として計上された金額の合計15万円となります。


制作途中のソフトウェアを棚卸資産として計上した場合

製品としては販売されなかった制作途中のソフトウェアを、棚卸資産の仕掛品として計上した場合の仕訳は以下の通りです。なお、製造経費は75,000円とします。


借方
貸方
仕掛品
75,000円
棚卸資産
75,000円


まとめ


将来的な売上となる仕掛品は、費用ではなく棚卸資産として計上しましょう。

仕掛品を正確に管理するためにも、毎月時期を決めて計上することをおすすめします。


計算方法は、どのように生産を行っているのかによっても変わります。

月初めに残っている仕掛品への着手方法に合わせて、適切な計算方法で算出しましょう。

仕掛品の仕訳には、様々な状況が考えられますので、今回紹介した仕掛品の仕訳例なども参考に計上を行ってくださいね。





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