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工事担任者とは|工事担任者のできることや取得することのメリットを解説

情報設備の工事や管理などを行う「工事担任者」という資格をご存じでしょうか。ITやICT化が進み、インターネットが全国的に普及している現代では、電気通信工事のニーズが増加し続けています。これらの仕事に就く際は、工事担任者としてのスキルを証明することで、有利に働くことも可能です。


本記事では、工事担任者を目指す方を対象に、資格の概要やメリット、取得方法についてお伝えします。加えて、ダブルライセンスが推奨されるその他の資格についても取り上げるため、ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1.  工事担任者とは
  2. 【資格種類別】工事担任者のできること
  3. 工事担任者の資格を取得するメリット
  4. 工事担任者の取得方法
  5. 工事担任者の資格と併せて持っておくのがおすすめの資格
  6. まとめ


 工事担任者とは


工事担任者とは、電気通信工事や実地監督をするために必要な資格のことです。


参考までに国土交通省の「設備工事業に係る受注高調査結果」によると、令和3年における電気工事の受注高は約1兆6,530億円であり、そのうち民間発注分が約1兆4,991億円、官公庁発注分が約1,538億円となっています。


令和2年の合計額である約1兆5,571億円よりも約1,000億円増加しており、電気通信工事のニーズが急速に高まっていることを意味しています。


工事担任者は1985年、「電気通信事業法」の施行とともに導入された総務省管轄の国家資格です。具体的には、公衆回線やCATV、光ファイバーケーブルなどの「電気通信回線」と、OA機器などの「端末設備」を接続する業務を執り行います。


これらの専門知識と技術基準を満たしていることを証明するためには、工事担任者としての資格が必要です。


出典元:国土交通省「設備工事業に係る受注高調査結果(各工事主要20社)」


【資格種類別】工事担任者のできること


工事担任者の資格は、令和3年度に制度の変更を経て、下記の5種類に再編成されました。


【工事担任者の種類】

  •   総合通信
  •   第一級アナログ通信
  •   第二級アナログ通信
  •   第一級デジタル通信
  •   第二級デジタル通信


種別ごとに異なる特徴やできることについては、以下で順を追って解説します。


 総合通信

総合通信とは、「第一級アナログ通信」と「第一級デジタル通信」の両方を兼ね合わせた資格のことです。アナログ・デジタルを問わず、通信設備工事のすべてを取り扱うことができることから、工事担任者の最上位スキルに該当します。


具体的には、電話回線をはじめ、ISDNや光回線などのインターネット接続工事、オフィスや工場などの大規模な工事まで、幅広く対応できるのが特徴です。


総合通信は、第一級アナログ通信と第一級デジタル通信にそれぞれ合格し、申請をすることで資格保有者となります。

第一級・二級アナログ通信

アナログ通信とは、アナログ電話回線を取り扱う資格のことで、第一級・第二級の2種類に分類されています。このランクは以下のように、扱うことが可能な回線の本数や工事の範囲に違いがあります。


資格の種類

工事の範囲

第一級アナログ通信

アナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備)に端末設備などを接続するための工事

総合デジタル通信用設備に端末設備などを接続するための工事

第二級アナログ通信

  • アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事※端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る
  • 総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事※総合デジタル通信回線の数が基本インターフェースで1のものに限る


資格の難易度や仕事の取り扱い範囲は、第二級よりも第一級の方が高くなるのが特徴です。


出典元:一般財団法人日本データ通信協会 電気通信国家試験センター「資格者証の種類と工事の範囲」



第一級・二級デジタル通信

デジタル通信とは、デジタル設備工事を行うための資格で、こちらも第一級・第二級の二つの区分が存在します。


資格の種類

工事の範囲

第一級デジタル通信

デジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備)に端末設備などを接続するための工事
※総合デジタル通信用設備に端末設備などを接続するための工事を除く

第二級デジタル通信

デジタル伝送路設備に端末設備などを接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒1ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係るものに限る)
※総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く


第一級デジタル通信は、ISDNを除くすべてのデジタル通信工事を取り扱うことができます。一方の第二級は、回線の入出力速度が「毎秒1ギガビット以下」の端末設備に限定されているのが特徴です。


デジタル通信もアナログ通信と同様に、第一級の評価が高く、活躍の場を広げることができます。


出典元:一般財団法人日本データ通信協会 電気通信国家試験センター「資格者証の種類と工事の範囲」



工事担任者の資格を取得するメリット


工事担任者の取得することのメリットは、以下の3点が挙げられます。


【工事担任者の資格を取得するメリット】

  •   スキルの証明になる
  •   電気通信主任技術者の取得に役立つ
  •   新しい回線システムが出るたびに資格が生かせる


スキルの証明になる

工事担任者の資格を保有していれば、通信工事や設備管理を行える技術者であることを証明できます。ITの多様化により、高度な専門知識が要求される通信業界において、安心や信頼性を与えられる点がメリットです。


万一、正しい技術力がないまま工事に携わった場合は、通信設備に何らかのデータ障害や不具合が生じるおそれがあります。


しかし工事担任者の資格が提示できれば、顧客へのアピールになるほかに、昇給やキャリアアップの可能性も高まるでしょう。


 電気通信主任技術者の取得に役立つ

電気通信主任技術者もまた、法令で定められたスペシャリストとして、電気通信工事の運用や管理・監督を行います。この電気通信主任技術者試験では、第一級アナログ通信・第一級デジタル通信・総合通信の資格を持つ場合に、電気通信システム科目の受験を免除されるのがメリットです。


電気通信業界の専任技術者にランクアップするため、あるいはダブルライセンスを狙う方にとっては、魅力的な制度といえるでしょう。


新しい回線システムが出るたびに資格が生かせる

工事担任者は、電気通信事業や通信機器販売業などの情報通信業界で幅広く生かすことができる資格です。光ケーブルと通信端末を接続したり、オフィスなどで使われるLAN構築を行ったりするため、新しい通信技術がリリースされるごとに需要が高まっていきます。


現在でも、アナログ電話回線やISDN回線、LANの設置・配線工事などのさまざまな分野で重宝されているのがメリットです。


工事担任者の取得方法


工事担任者試験は、定期試験とCBT方式(通年試験)に分けて実施されます。令和4年度の試験概要およびスケジュールは、下表の通りです。


概要

定期試験(令和4年度第2回)

CBT方式(通年)

申請受付期間

2022年8月1日(月)~8月22日(月)

随時

受験票発送日

2022年11月9日 (水)

メールで確認票を受領

試験日

2022年11月27日(日)

通年実施(年末年始を除く)

試験問題・正答発表

2022年11月30日 (水)

合格発表

2022年12月19日 (月)

試験月の翌月10日

試験科目

・ 電気通信技術の基礎

・ 端末設備接続のための技術及び理論

・ 端末設備の接続に関する法規

・ 電気通信技術の基礎

・ 端末設備接続のための技術及び理論

・ 端末設備の接続に関する法規

試験時間

40分/科目

40分/科目

受験手数料

1試験種別あたり8,700円

1試験種別あたり8,700円



工事担任者の資格と併せて持っておくのがおすすめの資格


工事担任者の優位性を生かすため、併せて持っておきたい資格は下記の二つです。


【工事担任者との併用が推奨される資格】

  •   電気通信主任技術者
  •   電気工事士


電気通信主任技術者

電気通信主任技術者とは、事業用の電気通信工事や設備管理・運用を行うために必要な資格のことです。電気通信主任技術者と工事担任者には、工事の範囲や業務内容に違いがあります。


項目

主な仕事内容

電気通信主任技術者

  • 通信事業者の設備や伝送交換設備、線路設備などの工事・維持・運用
  •  監督責任者としての立場が多い

工事担任者

  • 一般住宅やオフィスの電話回線、光ファイバーなどのインターネット回線の配線・引き込み工事
  • 監督者よりも工事者としての立場が多い


両方の資格を取得するにあたっては、いずれの試験にも免除制度が適用されるのが利点です。例えば工事担任者のうち、第一級アナログ通信・第一級デジタル通信・総合通信を取得していると、電気通信主任技術者の電気通信システム科目が免除されます。


一方、電気通信主任技術者を保有している場合も、工事担任者の試験科目(基礎と法規)を一部受験する必要がありません。


電気工事士

電気工事士とは、一般家庭やアパート、ビル、工場などのさまざまな施設で電気設備の工事を行うための資格のことです。電気工事士は電気の配線・設置工事をオールマイティーにこなせる資格のため、求人数の多さがメリットです。


工事担任者が通信工事のスペシャルストであるのに対し、電気工事士の業務範囲は通信工事に加えて、電気工事やメンテナンス、リフォーム、改修工事など多岐にわたります。


二つの資格を併せ持っていた方が、就職や転職活動において自身の市場価値を高めることにもつながるでしょう。


まとめ


情報通信事業を下支えする工事担任者は、通信回線の配線工事や設備管理ができる資格です。資格の種類は、「アナログ通信」と「デジタル通信」をはじめ、5種類に分類されているのが特徴です。


工事担任者の資格は時代とともに制度改正が行われ、通信業界のニーズに応じたスキルの証明に役立てられています。


工事担任者は単体で取得するよりも、そのほかの資格と併用することで一層のキャリアアップが見込めます。また電気通信事業に関する技術職として、就職や転職が有利に運びやすい点も覚えておきましょう。




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