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玉掛けの作業内容と資格|玉掛け作業者の月収や一緒に取得しておくのがおすすめの資格を解説!

建設現場などでは重い荷物を運搬するために、クレーンが用いられています。その際に、荷掛けや荷外しをする「玉掛け」作業を行うためには、玉掛け免許と呼ばれる国家資格が必要です。


本記事では、玉掛け資格の概要や取得のポイントを中心にまとめました。玉掛け技能者になればどのような仕事ができるようになるのか、メリットや資格の優位性についても触れていきます。


目次[非表示]

  1. 玉掛けとは
  2. 玉掛け作業者の月収
  3. 玉掛け作業員はこんな人におすすめ!
  4. 玉掛けの2つの区分
  5. 玉掛けの資格を取得する方法
  6. 玉掛け資格と一緒に所有しておくのがおすすめの資格
  7. まとめ


玉掛けとは


玉掛けとは、建設現場や工場などで必要不可欠な、クレーンのフックに重い荷物を掛けたり外したりする作業のことです。玉掛け作業には、大きな危険が伴うため、十分な専門知識や技術を身に付けていなければなりません。


具体的には、運搬に使用する用具の選定や、資機材をつり上げる手順・方法・バランスを正しく遂行できることが求められます。加えて作業の安全性を高めるために、クレーン運転者との確実な連携・誘導が行えることも重要なポイントです。


なお玉掛けには、クレーンのフックに荷物を掛ける方法と、つり荷にワイヤロープを掛ける方法の2種類があります。いずれの場合でも、つり上げる荷物の重さや大きさ、形によって掛け方や用具の使用可否を判断しなくてはなりません。


単に玉掛けといっても、正しい知識と安全管理のもとで作業を行わなければ、重大な事故を招くおそれがあります。


玉掛け作業の危険性

玉掛け作業は、一瞬の操作・判断ミスにより、作業員の大怪我や死亡事故を引き起こすケースもあります。先述したように非常に重い資機材などを持ち上げることから、一連の作業内容のうち、いずれを怠っても大惨事に発展してしまうからです。


下表によると、平成18年から平成27年までの10年間おけるクレーンなどによる死亡者数は755人となっています。このうち、玉掛け作業に関連する死亡災害は同じく10年間で332人となっており、全体の約4割を占めている状態です。


出典元:一般社団法人 日本クレーン教会「クレーン、移動式クレーン、デリックにおける玉掛け関連の死亡者数現象」


このような死亡事故は、「ワイヤロープやフックからつり荷が外れたこと」や「ワイヤロープの切断」が要因となって発生します。作業者の安全を守るために作業マニュアルやガイドラインが制定されているものの、重大な玉掛け災害はなくなっていないのが現状です。


玉掛け作業者の月収


2015年度における厚生労働省の「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額」によると、玉掛け作業者の所定内給与額(月額)は285,500円となっています。


なお、玉掛け作業員とそのほかの建設機械運転従事者の所定内給与額を下表にまとめました。

職種

2015年度の所定内給与額

クレーン運転士

291,700円

建設機械運転士

261,700円

玉掛け作業員

285,500円

以上を見ると、玉掛け作業員の所定内給与額はクレーン運転士よりも約6,000円低く、建設機械運転士よりも約2万4,000円高いことが分かります。


また、玉掛け作業員の平均収入をはじめ、年間賞与やその他の特別給与額は年々増加傾向にあるのが特徴です。


玉掛け作業員はこんな人におすすめ!


玉掛け作業員は、次のような適性を持っている人におすすめの職種です。


【玉掛け作業に向いている人の特徴】

  •   注意深さや慎重さを持って業務を遂行する人
  •   事故を起こさないように、二重三重の安全確認を怠らない人
  •   チームワークを意識した細かな気配りができる人
  •   小さな課題を発見し、解決する能力がある人


玉掛け作業では、寸分の誤差が大きな事故につながるおそれがあるため、小さな気づきを大切にできる人が求められます。現場の状況を見ながら、不具合があればそのままにせず分析し、事故を未然に防いでいく積み重ねが必要です。


玉掛けの2つの区分


玉掛け作業に必要な資格については、労働安全衛生法に以下の条文が定められています。


(第59条)

事業者は、危険または有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせる時は、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全または衛生のための特別の教育を行わなければならない。

(第61条)

事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者または都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者、その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。


引用元:労働安全衛生法


玉掛け作業をするための「玉掛け免許」は、正式名称を「玉掛け技能講習修了」または「玉掛け特別教育修了」といいます。玉掛け免許の所得方法は、制限荷重の違いによって以下2種類の区分があります。


【玉掛け資格を取得する2つの方法】

  •   玉掛け技能講習
  •   玉掛け特別教育


各資格の特徴や講習科目については、以下で順を追って解説します。


玉掛け技能講習

つり上げ荷重1t以上のクレーンを使用した玉掛け作業をするためには、玉掛け技能講習を修了していなくてはなりません。技能講習は、学科と実技に分かれており、いずれも都道府県労働局長登録教習機関において実施されます。


玉掛け技能講習の取得時間は、所有免許によって異なりますが、一般的に学科9~12時間、実技6~7時間と合計19時間(一般的に3日間)の講習により修了証を手にすることができます。


技能講習の講習科目

玉掛け技能講習の講習科目は、学科・実技それぞれ下記の通りです。

種別

講習科目と取得時間

学科
  • クレーン、移動式クレーン、デリックおよび揚貨装置に関する知識(1時間)
  • クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識(3時間)
  • クレーン等の玉掛けの方法(7時間)
  • 関係法令(1時間)
実技
  • クレーン等の玉掛け(6時間)
  • クレーン等の運転のための合図(1時間)


【所有資格と免除科目について】

・      移動式クレーンまたはクレーン・デリック運転士免許、揚貨装置運転士免許保有者

→学科の「クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識」免除

・      小型移動式クレーン運転技能講習または床上操作式クレーン運転技能講習修了者

→実技の「クレーン等の運転のための合図」免除



玉掛け特別教育

玉掛け特別教育とは、各都道府県の登録教習機関や事業所で実施されている、玉掛け免許取得のための講習です。修了者は、つり上げ荷重1t未満のクレーン・デリック・移動式クレーン・揚貨装置の玉掛け作業を行うことができます。


特別教育の取得時間は、学科講習5時間、実技講習4時間の合計9時間(一般的に2日間)となっています。


特別教育の講習科目

玉掛け特別教育の講習科目は、学科・実技それぞれ下記の通りです。

種別

講習科目と取得時間

学科
  • クレーン、移動式クレーン、デリックおよび揚貨装置に関する知識(1時間)
  • クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識(2時間)
  • クレーン等の玉掛けの方法(2時間)
  • 関係法令(1時間)
実技
  • クレーン等の玉掛け(3時間)
  • クレーン等の運転のための合図(1時間)


【所有資格と免除科目について】

・      移動式クレーンまたはクレーン・デリック運転士免許、揚貨装置運転士免許保有者

→学科の「クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識」免除

・      小型移動式クレーン運転技能講習または床上操作式クレーン運転技能講習修了者

→実技の「クレーン等の運転のための合図」免除


玉掛けの資格を取得する方法


玉掛け作業者の資格取得にあたっては、一般社団法人労働技能講習協会にインターネットで申し込みを行いましょう。各講習の受講手続きを終えたら、学科・実技講習の順に進んだのち、双方の修了試験に臨むことができます。


玉掛け技能講習または玉掛け特別教育の実技試験に合格すると、修了証が交付されて資格保有者となります。万一、学科・実技試験のいずれかに落ちてしまった場合でも、再試験を行うことが可能です。


受講資格

玉掛け免許の受講資格は、18歳以上であることの1点です。特別な経歴や運転免許などがなくても、18歳以上であれば誰でもチャレンジすることができます。


一方で、実務経験者の方や、関連するその他の資格を保有している方、玉掛け業務に関わる講習の受講経験者の方は、一部科目の免除を受けることが可能です。


難易度

玉掛け資格の試験は、国家資格でありながらも難易度は低めです。玉掛け作業にはそれぞれの段階で注意すべきポイントがいくつかありますが、クレーンの操作自体は覚え間違いや操作ミスが少なくなるように設計されています。


ゆえに試験の合格率は95%に及び、試験に落ちる人はごく少数と考えられます。しかし、建設現場や工場の安全性を左右する重要なポジションとして、学科・実技講習を正しい姿勢で受講しなくてはなりません。


玉掛け資格と一緒に所有しておくのがおすすめの資格


玉掛け免許との併用がおすすめの資格に、クレーン運転士があります。玉掛け作業はクレーン操作と二人三脚で行うため、双方の操作感や安全管理について知っている方が、業務を幅広く請け負うことができます。


クレーン運転士の免許にはさまざまな種類がありますが、保有している資格が多い分、現場での信頼も得やすくなるでしょう。また就職活動中の差別化やキャリアアップにも有利に働く可能性があります。


【クレーン免許の種類】

  • クレーン・デリック運転士免許
  • クレーン運転士免許(床上運転式限定)
  • 移動式クレーン運転士免許
  • 揚貨装置運転士免許


まとめ


玉掛け技能者は、重い荷物を運搬する建設現場や工場などで重宝される国家資格の一つです。18歳以上であれば誰でも取得することができますが、つり荷の上げ下ろしや着地時の事故が多く、作業の正確性や冷静さが求められます。


玉掛け免許自体は、学科・実技講習を一般的に3日間行うことにより、修了証を得ることが可能です。一定の求人ニーズがあり、キャリアアップにもつなげることができる玉掛け免許の所得をぜひ目指してみてください。





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